
まだヨーロッパアルプスをウロウロしていますので
今回はハイキングや登山と少し違った山を紹介しますね
まずはアルパインクライミング
本格的な山の岩稜をトラバースしたりクライミングしたりして登ります
たまには確保出来るようなモノがルート上にありますが
大体は自分たちで確保をつくって登るか
技術が数段上のガイドや熟達者に先行して貰います
整備されたルートでは無いのでルートを見つけるのも大変ですし
人気ルートでは渋滞に巻き込まれることも
渋滞を起こさないようにすることも大事になります
写真は人気のモンブラン山群の「コスミック稜」です
行ったことが無かったので、
高度順応をかねて登攀ガイドに頼んで(夫ですが)登ってきました
これはシャモニーからロープーウェイに乗って上がり
帰りはミディの展望台に戻ってくるというアクセスが手軽なルートです
(私達は高度順応が目的なのでコスミック小屋に泊まりましたが)
4000m近辺を登る高所の問題があるのとアイゼンでの4級箇所の登りは
思っていたより難しかったです
氷りの岩なので登山靴+アイゼンでのクライミングになります
メルドグラスの雪原をクレバスに注意しながら歩く多くのアルピニストが見える
ルートは何時も大混雑
展望台に戻るので何かヒーロー気分(笑)・写真は国際ガイドで夫のツベート
続いては同じシャモニーで今年行ったマルチピッチルート
マルチピッチとはスポーツクライイングのシングルピッチを
何回か繰り返して高い岩に登る方法です
アルパインクライミングに比較してクライミング技術は難しいモノの
ルートがハッキリしているし整備されているので安心です
(ヨーロッパだと大体ボルトが打ってあります)
シューズもクライミングシューズですし荷物も少量です
今回は標高差220m~270mという壮大な壁を10ピッチくらいで登りました
ってか・・このルート、私にはかなり難しく(11C)
吊り上げられまくりで正直疲れただけで面白くなかった!
もっとレベルにあったルートだと
マルチピッチは面白いクライミングなんですけどね~
2番手は道具を回収して登ります。もうヘトヘト・・
最後は「フェラータ」というクライミングです
日本では馴染みがない登り方ですがヨーロッパアルプス地方には
結構あるクライミング方法です
アルプスの山は戦時中には最前線になるところが多く
そのため岩を崩して基地を作ったり、
移動しやすくしたのがキッカケですが
今は登山の形態の一つとして発達し、
みんなが楽しむことが出来るようになっています
今までの二つのクライミング方法が何人かで確保しながら登るのに比較して
フェラータは「自己確保」で登ります
自己確保出来るようにルートには多くのワイヤーや楔、階段が儲けられていて
場所によっては、さながらアスレチックパークのような感もあります
自己確保がしっかり出来るよう
ハーネスからは2本のヒモ(セルフビレー)を用意して
一方を掛けてから一方を外すという方法で、
常に自分自身で安全を確保しながら登ったり降りたりしていきます
私は今回持って来ていなかったのでスリンゲで作りましたが
近年ではこのフェラータ用に開発されたセットで
こちらの人達は子供達まで登っています
こんなスリリングなトコも!!(今回私は一人で行ったのでこの写真は去年のモノです)
日本にもチェーンや鎖場の箇所は多くありますが
そのほとんどは自己確保が出来ない太さや造りなのが残念です
かつて妙義山の長いチェーンの途中
「危険・手を放すな!」と注意書きがあり驚いた記憶があります。
誰も放したくて手を放すわけでは無いので、
途中で自己確保して休憩が出来るような設備か滑落しても停まる設備、
そして登山口に「自己確保の装備の無いモノは入山禁止」
の注意書きが必要だと思いました
一緒に山に登りましょう!C&C.JAPAN